「剣鬼」はスペクタクルとして申し分なく市川雷蔵の魅力が溢れていた。歩き方、背中のシルエット、表情、声、殺陣、全てがいいのだけど、暗い宿命のドラマとしては物足りなかった。
「花の吉原百人斬り」を思い出し、内田吐夢監督であればまた全然違う「剣鬼」になったろうと思う。それも見てみたかった。
つまり妖剣が妖しく光る所が見たかったのだ。