シネスイッチ銀座で青春残酷物語。
面白い話だが、説明せりふや無駄な描写、展開、脇キャラクターが魅力的でないためにだれてしまう。二人の落ちっぷりがいま一つ残酷に見えない。
冒頭15分くらいは素晴らしいのだが、その後、展開がよろよろしていく。キャラクターも。二本柳寛の紳士がいきなり警察に訴えていたり、車で尾けまわしていた川津祐介の愛人が気前良くタクシー代出したり、渡辺文雄久我美子の関係もせりふばかりでつまらない。佐藤慶も怖くない。
最後の手前、桑野みゆきがハイヒール鳴らして歩くところは、「浪花悲歌」を思い出すいいカットなのだが、その手前の別れのシーンが良くない(必然性がない)ので、生きてこない。
警察に捕まってからの転落が、きちんと転落していないのが最大の問題。
最後のカットは合成でなく、同じ場所に二人がいるようにして欲しかったな。
桑野みゆきがシケモク吸うカット、拾われた女が寿司をぱくついているカット、川津祐介が病室でりんごをかじるカット等、印象的なカットはたくさんあった。

シケモク吸う女。
「言うともったいないから言わない」
がつがつ食う女。