2005-11-01から1ヶ月間の記事一覧

残菊物語/溝口健二監督。シネスイッチ銀座。 妻の臨終と芸道の昇華というラストは「王将」を思い出す。地方で一世一代の大舞台に出るところで、妻が神仏に祈る場面なども。しかしこのシーンの後、どうも話がもたつく気がする。はしょれるのではないかと思え…

フィルメックスで落ちる人。フレッド・ケレメン監督。 男が捨てられたラブレターを読む所。書き直された三通のラブレターがよかった。 しかし長い。男がふらふら歩くのをただ映しても心理は映らない。女の恋人に三度会い、自殺に追い込む所。三度目はいいが…

フィルメックスで雪崩。ジャック・フェデー監督 素晴らしかった。少年が水面をみて自殺を考える、死んだ母親が牛乳を桶から流した映像がフラッシュバックされる。少年にとって川に飛び込むことは母親の元に帰ることであることが、その映像で示される。少年は…

ビデオ課題。スタンダール「恋の発生」。土日で70〓80カットくらい撮影。一人あたり15〓20カット程度。約10分で1カット撮った計算。結構しんどかった。役者はもっとしんどかったと思う。役者さんよかったからもっとじっくりやりたかった。時間足…

パリところどころ 「サンドニ街」二人のキャラクターは面白いが、漫然としてめりはり、変化がなく、一度見せれば十分の、おじいさんの肖像写真で押し過ぎなのとおちがつまらない。アイデアが足りなかったか。 「北駅」断然良かった。完璧な短編映画と思う。…

居候している。 居候先はの姉の家。 割といいマンションに住んでいるが、姉は働いている様子もなく優雅に暮らしている。 そのマンションは姉が愛人から与えられたものである。 □ ほとんど記憶のない女/リディア・ディビス(白水社) 一応短編集なのだが、短…

深夜、路地を歩いていると、中年の痩せた女とすれ違う。すれ違いざまに目が合い、いやな感じがする。少し歩いた所で背後から低い声が聞こえ、振り向くと、さっきすれ違った場所に女が立ち止まり、こちらをじっと見ながら静かに笑っている。