2007-01-01から1年間の記事一覧

「残酷」とは何か考える必要があって、オコナーの「田舎の善人」、義足の女が詐欺師に義足を持って逃げられる話ばかり頭に浮かぶ。

sly & the family stone のデジタルリマスター再発盤の音が素晴らしく、まとめて買う。 森山大道の「遠野物語」の再発文庫版も買って帰る。

「顔のない眼」見直す。仮面をかぶった主人公が一人、言葉を発することもなくさまよう終盤、仮面のために無表情なのだけど、それによってかえって画面からただよってくる。小鳥を肩に乗せて林を歩く場面。

ヒッチコックの「レベッカ」を見直す。シナリオがよくないと思う。映画に置き換えるにはどこかを大きく削るべきだったと思う。原作を忠実に映画化した結果、映画としては面白くない場面が増えて、間延びしたようだった。それでもレベッカの主観が映像化され…

「首」はすごかった。小林桂樹がうわごとのように「腐ってしまう。早くしないと腐ってしまう」と言うところ。妄執。 最後の首の陳列された研究室が燃え上がる場面もストーリーとは離れて、映画が瓶の中の首を欲望しているようだった。

「剣鬼」はスペクタクルとして申し分なく市川雷蔵の魅力が溢れていた。歩き方、背中のシルエット、表情、声、殺陣、全てがいいのだけど、暗い宿命のドラマとしては物足りなかった。 「花の吉原百人斬り」を思い出し、内田吐夢監督であればまた全然違う「剣鬼…

中川信夫監督の『牡丹燈籠』、素晴らしかった。 原作の、幽霊との恋愛はそこそこに、ひたすら悪党たちの欲得の世界を追っておいて、最後にぽっかりと死(者)の世界が口を開ける。「怪談累ヶ渕」とかなり近い。 機械仕掛けのように欲と陰謀と因果が重なり合…

デュモーリアの「レイチェル」。とてもよかった。ゆっくり、確かに崩壊してゆく感覚にぞくぞくする。 「レベッカ」もよかったが新訳で読みたい。ヒッチコックの「レベッカ」は小説の一人称を完全に映画化できている。 「鳥」の「恋人」「モンテヴェリタ」も…

「女教師 私生活」「安藤昇 わが逃亡とSEXの記録」(田中登監督) 「女教師」の、現実と妄想が絡み合いながら高みへ昇る長いベッドシーン。「安藤昇」ベッドシーンでの安藤昇の無表情。修行僧のような。

「運命じゃない人」DVDで見るが耐えられずに15分でやめて、千原弟の「詩ツアー2005」を見た。面白かった。

「屋根裏の散歩者」(田中登監督)。川名で焼き鳥食べて帰る。

「鬼火」(田中登監督)。

「女教師」(田中登監督)

「牝猫たちの夜」「女教師」(田中登監督)。「牝猫〜」は散漫だけど最後の15分がよかった。第三者の死とセックスを通じてエロスが燃え上がる。「女教師」は永島暎子のキャラクターが平凡で美しさがもったいなかった。永島暎子の復讐が見たかった。現場を…

ラピュタ阿佐ヶ谷で見た「その壁を砕け」(中平康監督)は傑作数歩手前というように感じた。 映画を見ていて自分がぞくぞくする瞬間というのは、主人公の(秘めた)恐れや欲望が、現実として顕わになる瞬間で、他にも見ていて楽しいことは多々あるが、このぞ…