東京フィスト塚本晋也
別々の有限の肉体に閉じ込められた個々の人間。決定的な孤独。それを乗り越えていくこと。この映画の場合は痛みと傷によって。女が前の死んだ女と重なっていく所が雑だった。
拷問者の影(新しい太陽の書)/ジーン・ウルフ
読み始めると止まらない。一人称過去形の文体がボルヘスのリアリスティックな短編を思い出させる。過去を自己の中で位置づけていく文章。河出や早川のアンソロジーで読んだ既約の短編もとても良かったので、来年出る短編集も楽しみ。