輪廻/清水崇
スナッフ+ゾンビ。ドラマとしては話がすっきりしていなくてもたつくし、辻褄が合わないところが多い(なぜ二人は本当の旅館に行かなかったのか、等)。人物の奥行きもない。しかし矛盾や雑さが、幻想性に一役買っている面もある。見終わってしばらくするとイメージが頭に焼き付いていることに気づく。全体が一つの幻想のような夢のような気がしてくる。何年か後、夢に出てきて、それがいつどこで見た映像なのか思い出せない、ということになりそうな映画。
ホフマン短編集(岩波文庫
幻想と現実の二重性。どちらでもありうるということ。