20060529

時間が空いたのでギンレイホールで『ある子供』(ダルデンヌ兄弟)を見たが、自分とは縁のない映画だった。
ある構造、悪循環、悲劇的な状況を描くというのはいいが、すべてが説明の羅列に見えてしまう。リアルに見える、ということの意味の違いを感じる。
つまらなく、あざとく見えるのは何なのか。
演出と映像の関係。それらしく見えることとリアリティの関係。フィクション映画と現実の関係。
商品−貨幣の交換がひたすら続けられ、対照的に、空の乳母車、壊れたスクーターを主人公が無駄に引きずり続けることが、労働の価値の喪失を皮肉に示しているのだろうが、それは説明で、面白くない。