恐怖奇形人間」(石井輝男監督)と「女獄門帳 引き裂かれた尼僧」(牧口雄二監督)を見た。
恐怖奇形人間」は、あの最後のカットで映画館が笑いに包まれてしまう。幼い頃の子守唄の記憶をたどって、たどり着いた場所に若く美しい女がいる、それが醜い男と一体化したシャム双生児であることがわかる、あの場面は素晴らしく、その後、双生児を切り離し、恋に落ちるが、それが妹とわかる、という展開もすごくいい。出自を探る主人公の悪夢のような旅として、面白い所がたくさんあるのだが、感情の流れを切ってしまう雑さが唐突さにつながって、笑いになるのは自分はやはり残念。