2005-10-25

映画授業、編集コースの一回目。
「編集(出来上がり)のことまで想定に入れて、順撮りでもない撮影時に全てのカットを決められるのはヒッチコックのような天才だけであり、それを目指すよりも、各シーン内でこれだという撮り方をしていくほうがよい。ダブらせて編集点を多く作るような撮影よりも、これしかないという直感を信じて一つの編集点で撮影していくほうがよい。その一方で、その場で思いついた抜きのアップやロング、風景などを撮影することは編集時に役立つことが多い。編集時には編集時で新たな気持ちで編集していくほうがよい」
映像と音の関係についてはミシェル・シオン「映画にとって音とは何か」(勁草書房)を勧められた。

吉岡実「奴草」
吉岡実の句集をようやく見つけた。書肆アクセスで普通に売ってた。気に入ったのは
蛤の砂吐く夜の寝苦しき
等。「静物」と同じように、普通の、日常の小さなできごとと、それとは無関係のできごとが連結して、現実の因果関係が崩れるような感覚になる句が多い。静かな崩壊の感覚。