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エリ・エリ・レマ・サバクタニの浅野忠信はシャーマンであり、インディアンの賢者のようだ。最後のカットのたたずまい。
アカルイミライの藤竜也と同様に、現在の、倫理的なありよう、生き様について示している。
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杉戸洋の作品集を本屋で見るが、いまいちだった。一つ一つが小さすぎる。余白多すぎ。もったいない。横尾忠則の「Y字路」がまとまって作品集になっていた。こちらはよかった。高いけど。
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家で、宵待草/神代辰巳を見る。男二人と女一人の優雅でのどかで物悲しい逃避行。西部劇・ロードムービー・三角関係だが明日に向かって撃てよりはるかに悲痛で美しい。まったく偶然だが、エリ・エリ・レマ・サバクタニはこの映画へのオマージュもあるのかと思う。男二人が車にのって、ハモって歌うのんきな歌。悲痛さとユーモアの混在。姫田眞左久の美しい北国の風景。エリ・エリ〜で捧げられていた江角英明も出演している。アメリカのならず者は馬でメキシコに逃げるが、日本のならず者は船で大陸へ向かう。もちろんたどり着けないのだが。なりっぱなしの音楽は細野晴臣。