八百万石に挑む男(中川信夫)、ラピュタ阿佐ヶ谷
因果応報の道徳の話を越えられなかった印象。エモーションが生まれず、形式ばってしまった。主人公の哀しみが出て来なかった。意気地を引き出すための矛盾が曖昧。

何が起こってしまったのかわからない主人公の話が見たい。わからないことすらわからない。とまどう、さまよう、しかない。

私たちはまったく自由ではない。私たちに与えられている選択肢はわずかしかない。それは悲観的ではない、普遍的な事実だろう。