エロスの彼方の世界―サド侯爵/オクタビオパス(土曜美術社)
狂気の愛アンドレブルトン思潮社)など。
「人間は幻影のあいだで生きている。そして、それを自分の血で養っていくように宣告されている。なぜなら人間自身幻影であるからだ。ただ自分の欲望が生みだす幻影に触れて人間は受肉するのである。」
オイディプスは、ふたたび宿命の幻影と戦う人間になる。この宿命の名は・・・文明とか歴史とか文化とかいう名前を持っている。・・・オイディプスは、病人ではない。なぜなら、彼の病気は、構造的で治療できないからである。その病気のなかに彼の人間性が住んでいる。生きることは、我々の病気と共存することであり、それを意識することであり、それを知識や行為に変えることである。・・・そして、最後に、エロティシズムがつねに幻影の仮面として現れる。その仮面は我々の本当の顔である。その顔は、我々の運命の符号である。」
「要は迷路のなかを突き進む術を心得ること、それしか解決の糸口はないのだ」
これらの言葉から、始めたい。